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翻訳

じつは、Customs in Common という本の翻訳に1998年ころ(すいません、すでに記憶があいまいです)からかかわっています。原著の出版は1991年ですから14年目、K先生からお電話をいただいて仕事をはじめてからでも8年がすぎようとしています。著者E・P・トムスン(Edward Palmer Thompson)の主著、The Making of the English Working Class (1963) は市橋秀夫・芳賀健一訳で2003年に出版され(定価2万円!です)、ぼくのサイトでも外見だけを紹介しています。けれど、翻訳しているものには18世紀イギリス社会にかかわる主論文というべき3編、The moral economy of the English crowd in the eighteenth century, Patirician society plebeian culture, Eighteenth-century English society が収録されており、いまなお日本語にする価値は充分にあると考えているです。

でも、今日も「序論」の部分とK先生がつくってくださったお手本の訳文とを見ながら訳していたですが、はっきりいって自分の英語力のなさ、パラグラフ全体の意味に留意しながら適切な訳語をえらび、ときには思いきって意訳をする、いわば適応能力のなさ、ひいては類語をふくめて日本語のいいまわしをあやつる力不足を感じてしまいます。PJさんには、「カズはトムスンの詩文のような英語を日本語にしてるの?」とおどろかれたことがあります。いえいえ、そのような大それたことはしていません。それこそ 'visible' のような自分ではわかりきっているような英単語でさえ、訳語をきめられず、何度も辞書をひいて、ガッチガチにかたい訳文にしているだけです。

E・P・トムスンの論文は、はじめて読んだ英語のイギリス史の文献であり、ぼくの発想の土台になっているものであることはまちがいありません。自分のような者が翻訳者であるがために、その内容がつたえられないとしたら、ナイーヴな言い方ですが、歯がゆいです。ですから、訳業の継続中であることをあえてここに記して、自分を鼓舞しました。継続は力なり、そして、おわりよければ、すべてよし。


6月24日のお仕事
【授業】「ヨーロッパの風土と文化」10:40〜12:10
【授業】教育実習巡回指導のための手土産+実習生にとどける「教育実習ノート」*を、学務スタッフの方より受領。
 ※教育実習期間が長いため、ノートが足りなくなったとのこと。
【授業】「英米文化論」のレポート提出要領を作成 → サイトに登載。
【PC実習室運用】プリンタのトナーを交換。

6月25日のお仕事
【授業】3512教員室の掃除。
【PC実習室運用】実習室の授業での使用願に対応(前日に、口頭ではおつたえしておいた)。

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