Iさんの Leeds
ロンドンの地下鉄・バス爆破事件で、日本のニュースでも名前がでてくるヨークシャ州の都市リーヅ(Leeds)。しかし、いつもの日本のメディアらしく、イギリス/ブリテンにかんしては正確でないところもある。畏友Iさんの掲示板での発言によれば、主要産業と産業構造、地方の首都としての現況、都市リーヅ内での地域的な多様性に注意が必要とのことです。
なるほど。オイラなんぞは、キングズ・クロス駅からニューカースルへいった経験しかないので、つまり、リーヅは通過したことしかないので、爆破の容疑者たちがリーヅの人びとと聞いて、「だから、キングズ・クロスだったのか」とマヌケにも思っていたくらい(ほんとうは、ルートンから列車に乗ってきたらしい)。妙な連想ですが、マルク・ブロックがいうように、
歴史家はたとえ中世の研究者であっても、まずは現場に足を運び、現在の状況をしっかりおさえたうえで過去に遡っていくべきだ(二宮宏之、『マルク・ブロックを読む』、岩波書店、2005年、pp. 55-6.)
なのですね。一見して歴史的でありながら、しかし、ステレオタイプを押しつける説明・解釈を相対化するためにも、理解する枠組みをあたえられて安心してしまわないためにも、重要な指摘を読ませていただきました。
【授業】「英語で読む英米文化入門」10:40〜12:10
Comments
>まずは現場に足を運び、現在の状況をしっかりおさえたうえで
名言ですね。相続税の申告書などを作る場合、現場の土地を見に行くと図面ではわからないヒントがあったりします。
Posted by: 野良衛門 | Wednesday, July 20, 2005 19:20
野良衛門 さま
卑近なたとえですが、刑事ドラマでも「現場百遍」とかいいますよね。でもあたしは、マンチェスタ歴史散策とロンドン死刑囚の道くらいしか、実践したことがありません。名言を実行するのはなかなかむずかしいです。
Posted by: k2 | Thursday, July 21, 2005 09:55