押せ押せです
ひさしぶりにお仕事をしているので、こちらに投稿します。といっても、休暇中だったわけではありません。
8月31日より、愛知県立大学へ集中講義にまいりますので、そのパワポ・ファイルを作成しています。あくまで、自分がしゃべる補助、またはメモ・板書代わりですから、そちらの作成はさほど時間はとらないですけれど、前期の本務とおなじように、講義資料もいっしょに Acrobat でファイル(pdf)化してウェブ配付を目論んでいまして、あれもこれもと欲張ってしまうために仕事がすすみません (;_;)
このままですと、徒歩15分圏内にコンビニが1軒もないという愛知県大職員寮で、夜中にスキャナやコピーマシンをもとめて彷徨わなければならなくなります。これまでの経験から無茶ともいえるこの情況は避けたいですので、dynabook とともに仕事をもちかえり、今宵から明日でしあげたいと思います。
さて、話はかわりますが、連合王国へ留学中のMさんのウェブログに史資料についてコメントしたところ、
> 一見必要じゃないものほど、実は大きな鍵をにぎっていることがあるのに…って推理小説の読みすぎでしょうか。
というお返事をいただきました。なるほど、これはするどい指摘です!
いま必要でなくても、あとの時代には必要になる、そういう史料がのこっていないために、どれだけ煮え湯を飲まされてきたことか。あたしが読んでいる18世紀はじめのビラでも、何千枚という単位で印刷されていたはずなのに、BLに1枚、Bodleian にべつの1枚、John Rylands にさらにべつの1枚くらいしかのこされていない。それこそ、読んだあとはトイペーみたいにあつかわれて、ほとんどの人は、後世の誰かがつかうなんて思いもしなかったのでしょう。いまこのときだって、たとえば、新聞記事はマイクロやデジタル媒体で保管されるものの、職場の図書館の現物は5年で廃棄されます。さらには、新聞の折りこみ広告・チラシなんてだれも保管してません。あたしは20年ほど前、ある方から示唆されて、東急ハンズの折り込み広告を20号くらいまで現物をとっておいたことがあります。日々の物欲をかきたてたり、1円でも安く!と目を皿のようにして商品を探させたりする、この媒体は、20世紀後半から21世紀(のいつまでかしらないけれど)にかけての消費文化を語るうえで重要な証人たり得るものではないでしょうか。20年前にくらべたら、いまはデジカメで撮影しておけばよいのですから……、だれかやらないかなぁ。
【授業】愛知県立大学での集中講義の準備。
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Comments
数年前、折込広告や新聞・雑誌連載記事を複合機のスキャナーで読み込んでいた時期があります。白黒スキャナーだったせいで、カラー部分が読めなくなったなど悪戦苦闘しました。結局ハードディスクの容量食いつぶして、挫折しました。外付けHDが数万円で買える今なら、できるかもしれませんが。
Posted by: 野良衛門 | Sunday, August 28, 2005 01:26
さすがは野良衛門さま、わかっていらっしゃる。ただ、ハードディスクの容量が大きくなり、スキャナがお手軽なものになっても、折り込み広告やチラシのすべてを蔵しておくのは困難でしょうね。地域差や新聞社ごとのちがいもあり、個人ではちょっと……。
Posted by: k2 | Tuesday, August 30, 2005 08:58