学部長選挙
一昨日、法人化前の最後になる(はずの)学部長選挙がおこなわれました。投票 → 決選投票 → 再度の決選投票と3度も投票行為をくりかえし、ようやく選出された学部長候補の方は、どこかにも書きましたけれど、「火中の栗を拾う」 お覚悟なのでしょう。学内政治の寝業師ならまだしも、いまどき、 まだこれほどタカビーな人もいるのかと唖然とさせる方たちを相手にまわさなければならないはずで、 基本的に柔和なその方のお顔が頭にうかぶたび、暗澹たる思いにさいなまれるです。
閉鎖的、内向きな発想と思われることは承知のうえでいえば、 選挙戦でまっぷたつに割れてしまった学部を癒すことがまず必要かもしれません。あたしのような、政治オンチで傍観者的で、「誰がやっても、 その人や自分のやることはおなじ」と思っている者のところにさえ、今回ははたらきかけ、運動(「オルグ」っていえばいいのか)がありました。 以前には相手にもされなかったですけど――それは、それでさびしいかも (^_^;)――、今回はそれだけ票読みが拮抗して接戦・ 激戦だったということです。さらには、決選で敗れた側と思われる方の発言が、なんとなく、 その後にひらかれた教授会では微妙にトゲトゲしいように感じました。
「癒す」ということばが不適切であれば、いまの学部にとっての公共善は何か、それを新学部長にはぜひ積極的に、かつできるだけ早期に、 うちだしてほしいです。もちろんそれは、選挙運動を担った人びとの利害によって代表されるものではなく、 ただたんに対抗者をふくむだけでもなく、学部を構成するすべての人びとにとってのものです(「全構成員自治」などという、 なつかしいことばをつかってもかまわないかな……)。どのような学生をそだてたいか、という一見はまっとうな言説を弄しつつ、そのじつ、 自分の像はまったくしめそうとしない人たちよりは、はるかに学部長としてふさわしいと思います。 理念を共有できるものとして示していただけるだけるなら、あたしはまたよろこんで仕事人に徹することでしょう。
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