いただきもの
連休中にいただいていたですが、ようやく授業のない本日、一気に読了したものです。なんといっても、ジョン・ブルーア/近藤和彦(編)『スキャンダルと公共圏』(山川出版社、2006年)ですから、読まないでここに投稿するのははばかられました。ちなみに日本の出版界では Brewer 先生のカタカナ表記にブレがあります。提案もふくめてくわしくは編者のご発言を参照されたし。
18世紀のイギリスを勉強しているアタシなどにとって、どこまでも刺激的な議論を展開してくれるブルーア先生ですが、An Ungovernable People (1980) の論文からずっと、言説の影響力についてふれている部分になるとうまくつかめない。理解するということを自分のことばでいいかえることができる状態とすれば、文意はとれるけれど換言できないのは、理解できていないことになるでしょう。『権力の腱』もマケンドリクらとの共編著もそうだったです。隔靴掻痒というか、なさけないというか……。前提となっている史料や知識、それに発想にオイラが近づけていないんだろうか。
個人的には、公私の境の流動性を論じている1章の手紙の議論、趣味と快楽にかんする2章の「文化の商業化」「商品としての文化」のあたりがおもしろかった。ちなみに、ヴォクソールなどの pleasure garden の訳語は、「歓楽園」(p. 96など)のほうが「遊技園」(p. 174)よりもエロティクな感じがしてよい気がしました。
【書類】最後の微調整 → 印刷 → 締切2分前に学務主幹に提出。
【ゼミ】明日の報告者と開始時刻を確認。
【PC実習室運用】ID・初期パスワード発行書の未受領者に対応。
Comments