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満点

今日の「英語で読む英米文化入門」は中間試験をしました。一度きりのテストの評価ですと、不正行為がはびこるとか、正当な評価にならず不公平(感)がうまれるとか、それなりに考えるところがありまして、5年くらい前から語学の科目ではこうしています。論理的には講義科目でもおなじことがあてはまりますが、それをやりきる覚悟がない、というのが正直なところでして、ペーパ1枚ならまだしも、それなりのレポートを書かせて読むとなると、時間的な制約から躊躇せざるをえません。

さて、今日の試験は毎度のことながら、基礎的な採点を受講生のみなさんにおまかせしました。'Check the answer of your partner leniently, generously' といったので甘くつけるのはよいですが、記述問題で満点が続出です。採点するのが面倒なのか、それとも友だちなくすのが恐いのか(腐敗の友だち?)、それとも自分の答案を自分でつけたため(それはダメだよっていいましたけど)の自己チューなのか。でもって、点数を転記しながら満点のものだけをチェックしますと、誤字・脱字が頻出、要約で余分な箇所が頻出、意味のとおらない文が頻出、等々という状況で、結局、これもいつもどおり、すべて採点をしなおす羽目におちいりました。うーむ、できるだけ客観的な評価という行為ができないのでしょうかねぇ。

職場の学生さんたち、けっしてできない人たちではありませんし、まじめに努力する人たちも多いです。ただ、むやみに自信過剰というか、もっと正確にいうなら、勉強することや学問・研究にたいして謙虚でないというか。満点!とは、完璧!パーフェクト!非のうちどころなし!ということでしょう。とれたらそれはすばらしいことですけれど、そういうものは存在しないぞ、あるいは、その満点は非常に限定的な条件のもとでのみ成立しているのだと自覚する、というところから大学の勉強ははじまるんじゃないかと思ったりします。

オイラの性格からすると、満点なんぞとった日にはもう二度とまっとうな努力などしないでしょう。満点=余は満足であるぞ、ですので。なまけ者だけに、そういう日は絶対にこない、と自分にいいきかせております。このウェブログの名前=「日々是精進」のように、ですね。


【授業】「英語で読む英米文化入門」10:40~12:10
【授業】「英米文化研究方法論(院)」の準備:PowerPoint ファイルを作成。

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