おくやみ
『朝日新聞』と asahi.com でお二方の逝去の報に接しました。
元フェリス女学院大学長の弓削達さん死去 2006年10月18日02時22分弓削 達さん(ゆげ・とおる=元フェリス女学院大学学長、東大名誉教授・古代ローマ史)14日、肺炎で死去、82歳。葬儀は近親者で済ませた。喪主は長男康史(やすし)さん。自宅は公表していない。12月初旬に「お別れの会」を開くが、日時・場所は未定で、問い合わせはフェリス女学院本部事務局(045・662・4511)。
90年4月、他のキリスト教系3大学の学長と連名で、天皇の即位儀礼である大嘗祭(だいじょうさい)に反対する声明を出し、元右翼団体幹部に自宅を銃撃された。自由や平和をめぐりその後も毅然(きぜん)とした発言を続けた。
02年7月には、住民基本台帳ネットワークをめぐり、本人の同意なしに個人情報が市区町村以外の行政機関に提供されるようになるのは「自己情報のコントロール権の侵害だ」などとして、東京地裁に提訴した。
「ローマ帝国とキリスト教」「歴史家と歴史学」などの著書がある。
歴史学者、エッセイストの木村尚三郎さん死去 2006年10月18日02時23分西洋史の研究を基にした歴史エッセーや教科書執筆、テレビ出演などで知られた歴史学者で静岡文化芸術大学長・東京大名誉教授の木村尚三郎(きむらしょうさぶろう)さんが17日午後9時25分、肝細胞がんのため東京都新宿区の病院で死去した。76歳だった。通夜や葬儀の日取り、喪主は未定。自宅は横浜市磯子区森6の25の20。
東京大文学部西洋史学科卒。フランス中世史・法社会史の研究から出発し、歴史学者の目で見た現代文明論や、音楽・映画批評、料理や生活文化に関するエッセーなどを幅広く手がけた。
東京都立大助教授などを経て90年まで東京大教授。国民生活審議会長、愛知万博総合プロデューサー、国土緑化推進機構理事長など多くの公職を歴任し、朝日新聞フォーラム「21世紀の日本」委員会委員も務めた。98年からトヨタ財団理事長。
著書は「歴史の発見」「ヨーロッパとの対話」(日本エッセイスト・クラブ賞)、自らが撮影した写真集「中世の街角で」など多数。97年にNHK放送文化賞を受賞している。
弓削さんの『明日への歴史学』は、大学3年生のとき、自分ではじめて買って読んだ古代史の本です。いろいろと書きこみがしてあって、なつかしい。
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