ことばをうしなう
ローカル・ニュースです。
静岡県教育長が、県立静岡高校校長時代に必修科目の一部の履修単位不足を認識しながら、是正措置を取っていなかったことが分かった。01~05年度の間、1年生の情報Bの約3分の1を数学の授業に振り替えていた。「数学は情報の基礎となると判断し、履修単位不足とは思わなかった」と釈明している。うーん、では、たとえば、「日本史は世界史の基礎となると判断し……」とか、「世界史には日本史がふくまれているので……」でも未履修を正当化できそうです。ぬけしゃあしゃあと、とでもいいたくなるような発言のある一方で、しかし、本当にいたましいニュースもありました。asahi.com から引用します。
(毎日新聞) - 10月29日19時11分更新
履修漏れ発覚、県立高校長が自殺 保護者説明会の当日ことばを失います。
2006年10月30日22時34分
30日午後4時5分ごろ、茨城県大子町左貫の山林で、同県立佐竹高校(常陸太田市)の高久裕一郎校長(58)がロープで首をつって死亡しているのが見つかった。そばで「先に行きます」などと書かれた遺書が発見され、県警は自殺とみている。同校は26日に必修の2科目で履修漏れが発覚、30日は保護者説明会の開催日だった。大子署が自殺との関連を調べている。
調べによると、高久校長は29日午後2時に在宅が確認されているが、その後行方がわからなくなり、30日朝になっても帰宅しないため、妻(56)が同署に届け出た。県警が上空からヘリコプターで捜索して自宅から約2キロの地点で校長の車を発見、後に遺体を確認した。
同校では、3年生195人のうち計80人が世界史Aと理科基礎の計4単位について未履修であることが発覚。高久校長は27日に学校で生徒に経緯を説明し、謝罪。この時、「私の判断の甘さが生徒諸君に不安を与えたことをおわびします。受験を控えて大切な時期。本当に申し訳なく思っています」などと話した。さらに根本滋教頭によると、校長は30日の保護者説明会について27日、「保護者への説明は重いな」と話していたという。
30日午後6時半からは予定されていた保護者説明会があり、代わりに教頭が説明した。
県教育委員会によると、高久校長は71年に教員となり、今年4月から現職だった。
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