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校正のこと

2週間ほど前の日曜日、師匠からお電話をいただいた。その前の週は月曜から水曜までが bloody busy, 木・金とつまった授業をやり、土曜日はまた出張で名古屋へというヘロヘロの状態だったので、ずーっと家で寝ていた日曜日でした。さいわい、用件はメールでもつたえてくださったので、夜になってから読み、あらためてありがたく思ったしだいであります。中身は、校正について、もっと積極的に、良い文章を世の中に呈示できるチャンスとして考えよ、というものでした。

はじめて師匠のゲラを見せていただいたのは、自分の卒業論文を書いているころですから、もう20年以上前のことです。もちろん、ふつうの人よりも一足先に読ませていただいた論点は大急ぎで卒論に入れたですけど、ゲラ刷りの随所に直しが入っていたのにはおどろきました。プロはここまでやるのだと。ある著書のあとがきにも、“推敲と校正の大好きな”という趣旨のことばがあり、それを見習って自分も、と思ってきました。

でも、世の中には“完全原稿”をもとめられ、校正の自由がほとんどきかない媒体もあります。いやむしろ、そういう媒体のほうがアタシのまわりには多くて(とくにこの10年くらい)、もがいているうち、無意識にいじけてきてしまったみたいです。今回は、著者として原稿に責任をもつという基本をあらためて教わり、まだまだ修行が足りないと実感しました。当該のゲラについては、もちろんできるかぎりの校正はしました。ひさしぶりに真っ赤になったゲラです。いつまでも駆け出し気分がぬけないのは×なのかもしれませんけど、とても楽しかったですよ。

さてさて、そういうあらたまった気分で2,3日前に大学祭のパンフレットを見ていて、ぶっ飛んでしまいました。最悪な箇所は、「……思いますが、……思っています」というセンテンス (/--)/

そばにいた学生さんも絶句……、というか、「これはだめでしょ」とひと言。

ちなみに、推定年齢65歳前後の人が書いております。校正しているヒマもないんでしょうか。やるせなく、哀切きわまりないです。

【授業】3512教員室の掃除。

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