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Tales from the Hanging Court

冬休みから間歇的に=休みを頻繁にはさみながら読みはじめた、Tim Hitchcock and Robert Shoemaker, Tales from the Hanging Court (Edward Arnold, 2007) ですが、なかなかすすみません (^_^;)

遅読はそれでしかたがないとして、本の中身は犯罪の歴史研究にかんするいくつかの論点をとりあげ、『オールド・ベイリ裁判録(the Old Bailey Sessions Papers)』に収録された裁判のなかから、もっとも適切と思われる裁判報道を読んでゆく形式です。犯罪的な行為そのものはもちろんのこと、暴力がかかわる(男の)名誉や、家庭における不和と不倫、風俗産業、交通事故、不審死・孤独死のたぐいなど、キワモノとも出歯亀ともいわれそうな生活史の具体像が浮かびあがってきます。これは、知的な意味でも、純粋に好奇心という意味でも、読んでいておもしろい本です。

著者の二人は、何度かここでも紹介をした The Old Bailey Online というデータベース構築のリーダであり、本書はその威力を十二分に活用しているといえましょう。ただ、『裁判録』だけではなく、裁判のもと記録(法廷書記の残した手書き文書ですね。London Metropolitan Archives の所蔵と思われます)や別の刊行史料と照合がおこなわれ、『裁判録』の報道のしかたについても目配りがきいています。また、文字に残されない法廷の雰囲気の重要性――裁判は公開されますから、当然のことながら傍聴者から陪審員への圧力がかかりますし、証言者や弁護人の態度、ふるまいについていちいちすべてを報道することはありません――についても言及しており、考えるべき論点を網羅しているということでは、学部生くらいには絶好の読み物ではないでしょうか。

訳あって、歴史的建造物について考えねばならなくなり、裁判の記録から裁判所のイメージを論じられないかと考えています。"Trial" の章などに期待しているですけど、さてさて。こうした思惑つきの読書は往々にして裏切られることが多いですから ヽ(´・`)ノ フッ

【授業】卒業研究(論文)の口述試験 13:00~17:00
【授業】学生室の方から、オムニバス形式の講義についてシラバス作成の依頼に対応。
【授業】同上。担当者の先生方にメールを配信。
【作業部会】修正された中期・年度計画案を点検 → 未修正の箇所をメールで連絡。

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