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参考文献からわかる

すっかり出不精になっている今日このごろですが、それでも、職場内でおこなわれる催しまで出席しなくなったら正真正銘のぐーたらになってしまうと反省し、いくつかえらんで顔をだしています。ただし、その期待が空振りにおわってしまうばあいもしばしばですけれど、多少の当たり外れはしかたがありません。
遅刻はしても (^_^;)\(・_・) オイオイ
早退はしない主義なので ( ̄^ ̄) エッヘン
はげしく寒くさえなければ、最後までおつきあいするようにしています。

ちょこちょこと顔をだしたなかに、中間発表会なるものがありました。指揮命令系統は異なるですが、廊下にはりだされたプログラム表から、あたしも関心をもてそうなテーマをえらんだ学生さんがいることを知り、その学生さんは1年生のときに半期だけ、授業で顔をあわせていた方でしたので、冷やかし半分ででかけたのは11月はじめであったように記憶しています。残念ながら内容的には、山川出版社の『詳説世界史B』+いわゆる教授資料(教科書よりも大きめで厚めの、単元のねらいやポイントがまとめられ、授業でつかえる図表が増補されているもの)または『世界史B用語集』の域を出ない幼いものでした。研究の視点もまた、小説仕立てというか、陰謀史観というか……(^_^;)
それでも、まだ何も書いていないところを突き放しても萎縮させてしまうばかりかもしれませんしし、何よりアタシは余所者なので、いったことに責任を負えません。そこで考えたのが、参考文献の指摘でした。

というのも、レジュメにあげられた参考文献は、「体系」や「概説」、「○○史」、はては「入門」といった本のたぐいのみ。思うに、ある解釈が教科書や概説書に採用されるまで、概して20年から30年の時間がかかるのではないでしょうか。現在、それなりに売れ行きがよくて好評といわれる『もういちど読む山川世界史』などを見ていると、ほとんど絶望的で、かかる時間はひと世代どころではない気もしますけれど ヾ(^。^*)まぁまぁ
いくら大学の卒業論文とはいえ、社会的な規律化や主権国家論、さらには文明化(礼節や上品さの習慣)などの議論を知らずに書き終えてしまうのは非常に残念なことですし、論文を書くということは百科全書的に知識を増やすのではなく、それまでとはちがうものの見方を獲得することであろうと思いますから、比較的あたらしい、学術的な論文を読まなければお話になりません。あらゆる研究に共通することでもあると思いますが、卒業研究であっても、そのオリジナリティとは、こうした文献の精査にもとづく切り口のオリジナリティにひとしいはずです。

でしゃばるのもいやでしたし、声を出したがゆえに面倒を見るのも無理でしたので、当日は論文そのものはつたえず、何人かの研究者の名前を挙げただけでした。それでも、CiNiiやWebcatで調べれば、相当数の学術論文がヒットするはずでしょう。しかし、結果は……、最後は自分の責任で切って捨てるわけですから、探そうが探すまいがかまいません。ただし、できあがった論文について仄聞したかぎり、It's like water off a duck's back のようです。これがゼミ生さんなら、まもなくおこなわれる口頭試問(今年度は新企画としておこなわれたゼミの時間の「卒論発表会」)で毒舌攻撃にさらされることでしょう。

参考文献一覧は飾りでも、はったりをかます場所でもありません。

1月29日の業務
【授業】「イギリスと日本」9:00~10:30
 ※授業評価アンケートを学生室の方に回収していただく。
【授業】「原典講読」10:40~12:10
 ※授業評価アンケートの実施後に、何も見ずに袋に入れて学生室へ提出。
【授業】Office Hours 16:20~17:50
【授業】修士論文口述審査に同席。
 ※単純にいただけにすぎません。
【WERC】11:00からの運営委員会に出席できなかったので、副センター長の先生から委員会の結果を電話でうかがう。
【教務のご隠居】所属希望演習届の未提出者&欠席多数者について、学生室の方に電話 → 軽くケアを依頼。
【教務のご隠居】学生室の方から電話:シラバスの形式について確認。

1月30日の業務
【授業】3512教員室の掃除。
【?】追試終了。
 ※とくに問題はなかったようです。遠いところからですが、祝福をお送りします。

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