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栄えある第一位

朝日新聞には be という二部紙(?)があります。Business and Entertainment の頭文字をとったそうで、購読者には毎週土曜日に朝刊といっしょに配達されてくる仕組みです。ウェブ上の Aspara クラブからもバックナンバーを見ることができるようになっていますので、こちらからどうぞ。もっとも、会員でない方は残念ながらいくつかのサイトしか見ることはできません。

その be には読者アンケートをとって掲載するランキングがついています。たとえば、昨年12月には「こだわりのコーヒー豆」ランキングなどというのがありました。第一位から順に、キリマンジャロ、ブルーマウンテン、モカとならんでいた日には、マンデリンやトラジャの評価の低さにくわえて、酸味系の豆が好みでないこともあり、これは「モカの農薬問題の記事づくりかな」とも疑いました。たしかに、モカ・レケンプティの土臭さを抑えつつも、野性味をのこした感覚を味わえなくなったのは残念ですけれど、ただ、問題が残留農薬だけに「こだわり」の問題ではないでしょう。

さて、昨日のランキングは、40歳以上の方が20歳にもどれるとして選ぶ職業、という趣向でした。その栄えある第一位は……、なんと「大学教授・研究者」です。「あこがれ」とか「夢」ではなく、現在、第一線で活躍なさっているような年齢の方がお選びになるのですから、堅実さとか、安定とかいった要素もふくまれているにちがいありません。「公務員」というのも上位に入っていましたからね。それにしても、大学のセンセーですか。

しかし、こういうところで想定されている「大学教授のイメージ」、あるいは、ドラマないしメディアに登場する研究者の像というのは、おそらく自然科学系の方々がつくっているものではないかと想像します。社会科学・人文学の先生方も寄与するところがないわけでもないかもしれませんが(なかなか、まわりくどい書き方をしてしまいました)。見た目に類することでいえば、実験のための白衣を着ていたり(手袋や眼球保護めがねなどの小道具もあり)、あるいは、大きな机とゆったりと腰掛けられるいす(アーロンとはかぎらないが)にフルスーツでネクタイをしていたりするのが定番です。言葉遣いや物腰は、ときどき高飛車でも、基本的にはていねいで、……かな。何かと学会があったりして。人文学の方でも、学究的な生活をしているので世事には疎いところがあり(いわゆる変わり者、変人)、B級グルメとか、スーパーのチラシとかはすっかり縁遠い……など。

正直なところ、アタシのような下っ端教授のイメージと重なるところはかけらもありません。ネクタイして本なんて読めないし、新聞の折り込み広告は毎日チェックしているし、椅子だけはハーマンミラのセラですけど、机は30年以上も前のものです。あと、ほぼ毎日のように書類仕事や講義があります。実験とか、史料読みとか、沈思黙考とか、そういう世界とは逆に縁遠い……。ふとしたきっかけで、不達成感の波におぼれてしまうこともあります。

ただ、それでも、ほかの職業ではやっていけない可能性が高いので、運よく20歳にもどれるとしたらおなじ職業を選ぶでしょう。大学院生のころは、「二度とこんな道はえらばない」とよくつぶやいていましたが ヾ(^。^*)まぁまぁ

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