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世界脳卒中デー

今日10月29日は「世界脳卒中デー」と朝日新聞にありました。記事は脳卒中の6割を占めるという脳梗塞に焦点をあて、予防や発症後の治療について書かれていて、ふだんは考えもしないことですが、気をつけようという気にさせます。いちいち確認はしていませんが、おそらく、いくつかのメディアでもとりあげられているでしょうから、身近なところでさがしてみてください。

アタシは、2年ほど前の11月なかば、職場の指定年齢の脳ドックを受診し、MRI 検査で脳動脈瘤を指摘されました。さらに、正確な検査をするために受診した総合病院での三次元CTによって、2か所めの動脈瘤が見つかったですけれど、その当初は、この病気が何をもたらす可能性があるのかさえ、知らなかったです。

脳卒中は、朝日新聞の記事にあった脳梗塞のほかに、くも膜下出血、脳出血もおもな原因とされています。アタシの脳動脈に見つかった瘤は、このうちのくも膜下出血につながりやすいものです。未破裂の状態の瘤は自覚症状がほとんどないこともあり、じっさい、自分もときおりの偏頭痛のほかには何もありませんでした。とはいえ、瘤の部分は、いわば変形して弱くなっている部分ですので、破れる可能性は高いです。あまり当てになりませんけれど、およそ100人に一人の割合で脳動脈瘤があり、そのさらに100件に1件の割合で発症=破裂するといわれることがあります。

未破裂脳動脈瘤を発症にいたらせないための予防治療には二つ、すなわち、開頭手術によるクリッピング術と血管にカテーテルを入れておこなう塞栓術とがあります。じつは、破裂した瘤にもおなじ治療がおこなわれるですが、発症後の場合は処置までの時間が重要です。いったん死亡した脳細胞はほぼ生きかえりませんから、重篤な障害がのこる可能性は高いです。

それが、未破裂、すなわち、発症していない段階であれば、手術に必要な検査をおこない、瘤の位置を特定したうえで治療をうけることが可能になります。そして、発症していない段階で脳動脈瘤を発見できるのは現在のところ、脳ドックを受診するしかありません。はげしい頭痛などの症状があれば、検査の機会を待たずに脳神経外科を受診するべきである、とアタシは思います。たしかに、症状がまったくない状態で病気を指摘されたとき、正直なところ、手術の決断をするまで時間がかかりました。いまでも、それが正解であったか、自信はないです。開頭手術のあとはのこりますし、カテーテルで入れたコイルは血液の浸潤の心配がありました。それでも、すくなくとも検査はうけるべきであると、声を大にしていいたいです。所見がなければそれでよいし、もしも見つかれば、それから考えればよいのですから。

病気のあいだに読んだ新聞記事の、こうしたことばにも励まされました。

病気はそれを受けとめられる人のところにしかやってこない。

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