いただきもの(師友)
書店で見かけて購入したその日に自宅へとどけられていました。近藤和彦(編)『イギリス史研究入門』です。編者をふくめて4名の執筆者のお名前がありました。ありがとうございます。
Twitter ではすでに速報のようにつぶやいてあります。第II部A5にはアタシがよくつかうサイトである Old Bailey Online が収録されていますが、OBP もふくむデジタル史料検索プログラム Connected Histories には言及がなく、その一翼を担う London Lives も掲載されていません。おそらく、London Lives の場合、2010年6月に提供開始になったという時期的な問題が大きかったのでしょう。文献の部分は電子出版にしてつねにアップデートされるようになるとありがたいです。
速報のあとで気がついたのが、OBP の説明文です。「ロンドン刑事裁判所における19万7745件の刑事訴訟記録のオンライン化」(p. 316)は誤解をまねくでしょう。トップページを見てもわかるとおり、ニューゲト監獄付き牧師が死刑囚から聞きとって出版した伝記、約2500人分もこのサイトには収録されています。これは別の出版物ですし、そもそも Proceedings じたいも刑事訴訟記録というよりは、オールド・ベイリの傍聴席にいた速記者たちのメモにもとづき刊行された商業出版物です。正式起訴状(indictment)や判事や書記の裁判記録とはちがいますし、正式の裁判記録とシティから認定されるのは1776年のことでした。サイトの説明文として、まちがってはいないけれど、厳密に正確でもないように思いました。
しかし、木を見て森を見ず、自分の得意なところの重箱の隅だけをつついていてはいけませんなぁ → 反省 <(_ _)>
近藤和彦(編)『イギリス史研究入門』(山川出版社)
« ふん (`_´) | Main | 世界脳卒中デー »
Comments