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イギリス史研究会第33回例会

このシンポジウムは興味深いです。
一部の個人情報を削除して案内を引用します。

─────────────────────────(ここから)
イギリス史研究会のみなさま

先般お知らせしておりました、イギリス史研究会第33回例会をシンポジウム「痛みの文化史」として来る10月25日(土)に行いますので、どうぞふるってご参加ください。なお終了後に懇親会を予定しております。こちらもどうぞご参加ください。

日時  10月25日(土)午後2時 ~ 午後6時 
明治大学駿河台校舎リバティータワー12階(1123番教室) 午後2時から午後6時

キャンパスへのアクセス
http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html

キャンパス内マップ
http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/campus.html

以下は、シンポジウム「痛みの文化史」概要です。
─────────────────────────(「以下」は追記へ移動させました)

「痛み」とは何か。からだの痛み、こころの痛み、突発的な痛みから慢性的な痛みまで、痛みはさまざまな形で認識され、経験され、語られている。痛みはときには、わたしたちの生命や生活を脅かすことによって、生とは何かという問題をも突きつける。この根源的で経験的な「痛み」は、社会のさまざまな側面と密接に連動する、歴史的な問題でもある。

こうした問題関心から、シンポジウム「痛みの文化史」は16世紀~20世紀イギリスにおける「生きられた痛み」を探究する。わたしたち6名は、2012年から共同研究としてこの課題に取り組んできた。この度、イギリス史研究会において報告の機会をいただき、下記の3つの個別報告をつうじて、イギリス史における「痛みの文化史」の可能性を問いたい。なお、メンバーは今回取り上げる殉教(17世紀・那須敬)、救貧活動(19世紀・金澤周作)、医療(20世紀・高林展陽)に加えて、魔女(17世紀・後藤はる美)、女性(18世紀・赤松淳子)、動物(19世紀・伊東剛史)の観点から、近世・近代イギリスにおける「痛み」の問題に接近している。

痛みの歴史への注目は、欧米における感情史のめざましい進展(「感情論的転回」)とも呼応するものである。わたしたちは、「痛み」を感情とみなせるのか、あるいは感情/痛みとは何かを、各自の時代とテーマのなかで問いかけながら研究に取り組んできた。本シンポジウムは、本質主義と構築主義、文化相対主義の方法論的な問題を批判的に考えながら、「痛みの文化史」の課題と射程を明確にするためのひとつの試みでもある。 
(伊東剛史・後藤はる美)

プログラム
趣旨説明
報告1 高林陽展「近現代イギリスにおける痛みの医学史-人間身体の神経学的理解の確立」
報告2 金澤周作「救済に値する痛みとは何かー19世紀のbegging行為を切り口に」
報告3 那須敬「受難と正義ー17世紀の身体・宗教・政治」

参考文献
D・B・モリス(渡辺勉監訳)『痛みの文化史』(紀伊國屋書店、1998年)
ピーター・バーク(長谷川貴彦訳)『文化史とは何か』(法政大学出版会、2008年、《増補改訂版2010年》)
Rob Boddice (ed.), Pain and emotion in modern history (London, 2014)

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