いただきもの(渾身の講義)
日々の生活に余裕がありません。自分でもあきれはてるほどです。トクさんやハルさんにご恩返しをせねばならない学会には参加せず、二つの魅力的な研究会の日程が重なっていたのには両方ともでかけず、直接にお目にかかって知的な刺激をうける機会をみずから放棄しているかのような体たらくに、ただ自己嫌悪がつのります。力作をおくっていただいても読むだけで精一杯になり、お返事も、このウェブログでの紹介もままならないのは、ひとえに……(、以下は定型句 (..;)
ひとつずつでもお礼とご紹介をかねて、今週中には掲載したいと存じます。
まずは、師匠と研究室の学姉と Holloway からの友人にいただいたものです。「講義」というタイトルから気安さを想像してはいけません。おさめられた12編は historia の原義である「体系的な調査、それによる知識、その記述」を体現する「渾身の一こま」となっているからです。たとえば、複数の文書および文書館を利用しているからよい、というのでなく、その利用には研究のための必然性があることをも叙述のなかからつたえてくれています。読む側も試されるのはいかなる書物であっても共通していますが、導きながら試されるのは、けっこうしんどい経験でした。
「序」の最後に書かれた一文、「辞書は買って損しない……」もいい。
ありがとうございました。
近藤和彦(編)『ヨーロッパ史講義』(山川出版社、2015年)。
5月25日にいただいていたものです。
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