いただきもの(長崎口からきた一品)
ごぶさたしております。毎日が遠隔授業だらけの今日このごろ、いかがおすごしでしょうか。準備と本番だけでおぼれそうなところに、アレの仕事とか、これの業務とか、それの雑役などがポッと湧いてでますと、「過労死」の文字がうかんでまいります。まぁ、通勤にかける時間がない分、あるいは、突然の訪問にそなえる必要がない分、なんとかトントンで勘定があっているかもしれません。
さて、全国的にしんどい日々がつづくなかでも、いただきものがありました。江戸時代に四つあった外国にたいする口のひとつ、長崎の四半世紀来の友人からです。はじめてお目にかかった機会は山口大学での西洋史学会でした。長いな〜。
今回のいただきものは短いエッセイ集ですが、連続した二つを担当なさっています。ひとつは「絶対王政の統治構造——社団、儀礼、公共圏——」、もうひとつは「近世のパリ——王権による首都統治体制の形成——」です。前者は二宮宏之先生流の社団とベルサイユの儀礼に既視感をおぼえましたが、公共圏のところは比較史的に論じられていました。後者は、お得意の治安維持にからめたポリス改革についてです。「ルイ14世の親政」というエッセイもあって、やや窮屈なところにはめられてしまった印象もなきにしもあらずでした。
いつまでもおぼえていてくださるご厚誼を深謝します。
中野隆生・加藤玄(編)『フランスの歴史を知るための50章』(明石書店、2020年)。
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