ハイブリッド授業をやりとおしました
先回の投稿「ハイブリッド授業をはじめました」から3か月がすぎたところです。ごぶさたしました。標題のとおり、15回分の授業(これってモンカさんはもはやもとめていないのに、大学がすすんでやっている自己規制の最たるものです)を走りきりました。演習=ゼミにかんしてだけは全員が結果的にオンラインのみの参加となり、ハイブリッドは準備するだけになりましたけれど、ほかの科目は機材をえっちらおっちらとはこんで設置して、「オンラインのみなさん、聞こえてますか」ではじまる授業形式を変更しませんでした。COVID-19 の初年となった2年前もそうでしたけれど、この年齢で授業の試行錯誤をつづけるとは思ってもみなかったことです。
授業の展開として一つの定型を何となくつかめました。1)まず、できれば前の週に、遅くとも3日くらい前には授業資料を配信します。これは見せる動画ファイルのもとのスライド(基本は Keynote からつくったPDFファイル、まれに PowerPoint)や内容の各項目の関連を示したマインドマップ(PDF)です。説明にでてくることばの意味くらいは予習してほしいというメッセジでもありました。2)授業の当日には、Zoom または Google Meet とともに CommentScreen を用意して、いつでも匿名でチャットをできるようにし、まずはスライドを見ながら授業内容を説明した動画を流します。だいたい15分から20分におさまるものです(それ以上に長いと飽きる)。Slack をつかって文字チャットの授業をしたときにつくった読みあげテキストを改良して説明文にしました。3)そのつぎに、オンラインの参加者はブレイクアウトルーム機能でわかれてもらい、対面の参加者は4人ですこし距離をおいて話してもらい、グループワークをします。かならずいれる質問は、課題となる「今日の授業でもっとも重要なことは何か」です。残りは、授業内容におうじて、またとくに答えが出るものではない質問をいくつか、話すかどうかも選択してもらいました。4)それで最後に「かさなってもまったくかまわない」として各グループの成果を出しあってもらいます。👏や👍を入れてはげましあうのもよいことです。5)授業の終了30分前に Googleフォームを配信し、「今日の授業でもっとも重要なことは何か」ほかの質問(あとは、予習の内容、理解の自己評価、むずかしかった内容、質問や感想、です)に翌日の23時59分までにこたえるのが課題です。これがくり返されます。過重ではないですけれど、授業担当者としてはまじめに回答を付さないといけませんから、休みなしの感をおぼえました。
COVID-19を経験している学生たちは、ブレイクアウトルームでもヴィデオなしであったり、対面では距離を気にしたり、なかなかにむずかしいところがあります。それでも、6月くらいからは 3)の場面で笑声が聞こえることもありました。教室内に教師がいると遠慮するように話すので、それでは楽しくなかろうと室外で待つことをおぼえたのもこのころです。課題を見ながら理解のあやしいところ、あやふやなことは手直しできますから、まかせてしまってよかった気がします。
ちなみに、7月に3回だけを担当したオムニバス形式の授業では、1)のところであらかじめ動画ファイルも配信してしまいました。予習の段階で授業内容すべてをさらし、授業時間の最初に不明な点、気になったところを確認し、あとはグループ作業と発表の時間に割りあてます。こちらで用意した模造紙(名古屋近辺ではB紙と呼ぶ)と色鉛筆とクレヨンと水性顔料マーカなどで、ブレイクアウトルームではホワイトボードに各自のタブレットペンやマウスで、マインドマップもどきをつくってもらいました。対面組がいつもいつも性別でわかれてしまうのが残念でしたけれどね。また、この授業をアタシの前に担当なさった方からは、複数の端末を近くにおく方法を教えていただきました。「自分の映り方が見えないと不安なもので」とおっしゃって、タブレットで確認なさっていたのにハウリングを回避できていたのでうかがったところ、ヘッドセットを活用すれば可能になるようでした。わりと単純です ヾ(^。^*)まぁまぁ
4月に授業をはじめたころは第6波の第二の頂点、7月末で終了したころは第7波のさなかとなりました。教室の入り口のアルコール消毒液やテーブルにおかれた消毒ペーパーをどれだけ使ったことか(笑)。それでも、つづけたことで経験値はあがったと自負しています。
COVID-19以前にはもどれませんし、もどりたくもありません。
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