うらおもて13年にわたってつとめた教務委員をまもなく引退します。4度目の委員長は研究科も兼任でしたので、教授会のある火曜日は一度も欠席することができず、しかも、教授会 → 研究科委員会の順で開催される初っぱなからおわりまでつきあい、かといって教授会のない火曜日はゼミをやりますから、結局のところ、いきたかった展覧会をあきらめたことも一再ならずでした。土曜・日曜の上野公園あたりの混雑を思えば、平日にゆっくりと国立西洋美術館などを見てまわれるのは、わりと時間が自由な、しかし収入に辛いこの職業にゆるされた数少ない贅沢でしょう。来年度には、月曜休みの多い美術館・博物館へ隔月くらいでいけるかもしれません o(^o^)o
教務を終えるにあたり、ひとつだけあたらしい制度をつくりました。成績確認制度というものです。非常勤講師(「出稼ぎ」ともいう)先の某大学では雇われた3年前にすでに運用されていましたし、昨夏のGB長のおみやげは長○県立大学の「成績異議申立書」の写しでした。息子2号にたずねたところ、1年生のころに利用したことがあるといっていました。つまり、印象ではありますが、制度をもうけている大学がそこここにある気がします。もちろん、様子見の多いわが社はいかなる部局にもありません。
画策していたのは秋口のころで、いいぐあいに事件がありました。成績のつけまちがいがいです。受講生の多い科目でしたから、「やらかしましたね」度も高かった。オムニバス形式の授業で、評価点の算出方法の軽度なミスでしたけれど、200人弱に影響がおよびました。
じつは、アタシの担当しているオムニバス形式の授業でも1年前につけまちがいがありました。90点を0点にしたとかいう、おそらくはキーボード操作のあやまりに起因したものです。対象者が200人弱と1人という大きなちがいはあり、あとケアの規模にもそれにともなう人的な労力にも大差が生じますが、しかし、「あってはいけないよね」という点でやらかしぐあいは変わらないかと思います。
秋口の事件を反省する気運も手伝ってくれたのか、こういう制度をつくりますという提案は、制度の運営方法などのなかみはモヤッとしかあかさないままでも、ほぼ反対なく是認されたのでした。一言居士の目立つわが社ではめずらしいです。つけられた意見は、事務方の負担増を避けるべきとか、いま現在でこういう対応をとっているとか、前向きなものばかりで、何か拍子抜け感すらもただよいます ヾ(^。^*)まぁまぁ
そのあとは内規づくりです。あちらこちらの文言を拝借して――こういう作業は作文でなく、借文にすぎません。パクりともいう。ちなみに、アタシの英作文はほとんどが英借文になっています σ(^◇^;)――でっちあげました。そういえば、おなじころにシラバス作成のガイドラインをつくってくれといわれ、これまたあちらこちらの文言を拝借し、1日ででっちあげたのはナイショにしておいてください。この内規案については、漢字にしろ、「原則として」なら原則からはずれる事例を示せ、て・に・を・はをかえろ、こっちの表現にしろ、とかいう相変わらずのツッコミが入りまして、静岡弁でいう「やっきり」したですが、漢字が多いと画面が黒くなって読みにくい、内規に事例はいらない、て・に・を・ははそれじたいがレトリックである、他大学でつかわれる定型表現にしたがう、といって切りぬけ、さらにとどめに「これは内規条文でなく、手続きにかんする申しあわせとしておいて、文言を確定させた条文は制度をしばらく運用したのちにきめる」なる経験主義への誘導策を弄して、決定してもらいました。
ついにできた、めでたし、めでたし、です。紙媒体シラバスの追放はできなかったけれどな。
長いので、ここから先は「続きを読む」に移動させます。
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