世界脳卒中デー(World Stroke Day)
今日10月29日は「世界脳卒中デー」です。公益社団法人日本脳卒中協会のウェブサイトにも毎年、この日の位置づけや企画が掲載されています。2018年の呼びかけはこちらをご覧ください。
さて、アタシも9年ほど前に2か所の脳動脈瘤が未破裂の状態で見つかり、それぞれに異なる方法による手術をうけ、今日まで生きのびてきました。手術じたいの後遺症もなく、率直にいって、幸運であったと自覚しています。ただし、幸運はわけることができません。それでも、自分の経験はわけられるはずですから、これまでも SNS でつぶやいてきました。今年はいままでのつぶやきをまとめて以下に掲載します。これからもつぶやきつづけるはずです。
まずは、2010年のものです。もっとも長くなりました。
今日10月29日は「世界脳卒中デー」と新聞にあった。2年ほど前の11月なかば、職場の指定年齢の脳ドックを受診し、MRI 検査で脳動脈瘤を指摘された。さらに、総合病院で3次元 CT 検査によって2か所めが見つかった。当初、この病気が何をもたらす可能性があるのかさえ、知らなかった。脳卒中は、脳梗塞、くも膜下出血、脳出血がおもな原因とされる。脳動脈瘤はこのうちのくも膜下出血につながりやすい。未破裂の状態の瘤は自覚症状がほとんどないこともある。しかし、瘤の部分は、いわば変形して弱くなっている部分であるから破れる可能性が高い。
未破裂脳動脈瘤の予防治療は、開頭手術によるクリッピング術と血管にカテーテルを入れておこなう塞栓術とがある。破裂した瘤にもおなじ治療がおこなわれるが、発症後の場合は処置までの時間が問題になる。いったん死亡した脳細胞は生きかえらないので、重篤な障害がのこる可能性は高い。
未破裂、すなわち、発症していない段階であれば、手術に必要な検査をおこない、瘤の位置を特定したうえで治療が可能である。そして、脳動脈瘤を発見できるのは現在のところ、脳ドックを受診するしかない。はげしい頭痛などの症状があれば、検査の機会を待たずに脳神経外科を受診するべきである。
症状がまったくない状態で病気を指摘されたとき、正直なところ、手術の決断をするまで時間がかかった。いまでも、それが正解であったか、自信はない。それでも、すくなくとも検査はうけるべきであるといいたい。所見がなければそれでよいし、もしも見つかれば、それから考えればよいのだ。
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